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The Logic IC Collection (Chinese IC)

初版公開:2016/01/19
最終更新: 2017/06/17

・[2016/04/20] 工場名、略称の時代を統一


もちろん中国本土でも IC の製造が行われていて、1965 年からの長い歴史があります。中国でも他国と同じように、TTL 74シリーズ や CMOS 4000B 互換の汎用ロジック IC が作られてきました。初期のものはソ連式で、国家標準の型名の IC を各地の工場が生産していたというものです。もっとも、IC の印字を見る限り、国家標準からずれたものも多く存在します。改革開放の後、半導体製造「公司」が作られると、各社独自の品番で生産されるようになりました。現在では TI や Motorola などの品番を模倣したり、ロゴを真似したりしているものも存在します。

中国独自規格 IC は資料が乏しく、中国語がわからないと探すことも理解することも困難です。また軍用・産業用が中心で外国向けには出回らなかったので、私はごく一部しか所有していません。どういうわけかサイドブレーズ型の DIP IC は比較的容易に手に入ります。このページでは、中国独自規格に基づくロジック IC を中心に紹介します。

中国規格 TTL/CMOS [Chinese Domestic ICs]

中国にも各地に数々の半導体工場があり、いくつかの工場でロジック IC が製造されていました。以下は工場別に並べていますが、設計は工場とは別の「研究所」で行われていたようです。

北京东光电工厂 (国营第八七八厂)

以下は北京东光電工の製造品です。北京東光は 1968 年に設立された中国最初の半導体工場で、上海无线电 (19) と並び中国半導体工場の双頭だったようです。国营第八七八厂は古い名称。もちろん、日本の東光とはまったく無関係です。

TTL

T065BD ≒ 7400N
T065 は TI 社 7400 相当の TTL です。Quad 2-Input NAND、中国語では「2輸入端四与非門」となります(ちなみに OR ゲートは「或門」)。
065 の次の文字が規格 (A/B)、最後の文字がパッケージ(上述)を示します。スペックはオリジナルとは多少異なり、規格書によると T065A が tpd = 40ns、T065B が tpd = 20ns となっています。他の特性は共通で、PD = 35mW / Gate、Iout = -0.4/+12.8 mA、Iin = +0.05/-1.6 mA (max) です。

T065BE ≒ 7400J
上記 T065 の CDIP パッケージです。

T217BC ≒ 74192
軍用 CDIP (Side-Brazed DIP) パッケージのサンプルです。赤文字というのが実に中国的だと思います。
T217
は 74192(二-十進制同歩可預置加減可逆計数器)のピンコンパチです。「二」と刻印されていますが、この IC には II 類と III 類が存在し、電源電圧範囲(III 類の方が厳しい)を示しています。この IC は II 類ということになります。

DG7400 = 7400 互換品/1985
中国独自型番のほかに、74 シリーズ型番の IC も見られます。民生用でしょうか?

CMOS

C031BE = Dual 4-Input AND
C031 は CMOS の Dual 4-Input AND なのですが、ピン配置は TTL の 7421 とコンパチブルになっています。

C061BE = Dual 4-Input AND
C061 は C031 と同じピン配置、同じ機能ですが、特性が異なるようです。C000 シリーズは 3 種類の規格が同居しているようで、同じピン配置をもつ IC が3種 (ex. C001 / C031 / C061) 存在します。資料が少ないのですが、時間があったら調査したいです。

C033BE = Hex Inverter (4069)

DG14069BD
CMOS ロジックでは 4000B/4500B シリーズ互換 IC も多く製造されていました。

DG4001BE

Linear?

DG324
北京東光のロゴは上記、電工の「工」をベースにしています。ロジック IC にはあまり見られません。

北京市半导体器件二厂(北京器件二厂)

北京市半导体器件二厂は北京市にあった半導体工場のひとつです。現在は北京燕东微电子という会社になっているようです。

T065BC/1983

T072BC/1984

北京市半导体器件三厂(北京器件三厂) / 北京宇翔电子有限公司

宇翔电子は国営工場(北京市半导体器件三厂 等)をルーツとする半導体製造会社です。主に軍事、衛星、通工用の CMOS 半導体を製造しています。

CC4098BC/1984
このクロワッサン松明ロゴ(火炬图)は北京市半导体器件三厂時代のものでしょう。

CC4001/1997
軍用 CDIP パッケージの 4001 です。

CC4013/2008
これは 2008 年製造品です。

北京市半导体器件五厂(北京器件五厂)

北京市半导体器件五厂は北京市にあった半導体工場のひとつです。

CC4510/1985

北京前门器件厂

北京前门器件厂は PMOS、CMOS IC を製造していた工場です。

5C277

5C4511/1984

上海元件五厂

上海元件五厂は 1966 年に中国ではじめて TTL IC を製造した工場です。 1970 年代から MOS 集積回路を中心に製造しており、1980 年にはすでに CMOS ロジック IC の製造を開始しています。

C183BD = 4-Bit Binary Counter (CD4520 相当)

CC4060BD

5G4511/1983

上海无线电七厂(上无七厂)

上海无线电七厂は、1960 年に設立された华コ工厂という工場を前身とする工場です。上海には多数の電子部品工場があり、60 年代にナンバリングされるようになっています。TTL のほかリニアアンプも製造していました。

T108BC = J-K FF/1984
漢字の「上」をもとにしたロゴが特徴。「上字器件 質高価廉」だそうです。

上海无线电十四厂(上无十四厂) / 上海双岭电子有限公司

上海无线电十四厂は中国で最初の pMOS IC を製造した工場です。1968年のことです。現在は双岭电子という名称のようで、2つの峰が描かれたロゴが描かれています。CMOS IC が中心製品でした。

BL8530 シリーズなどの CMOS 半導体を製造する上海贝岭 (Shanghai Belling) という会社の母体はこの十四厂にあたります。

C039BC = Quad 2-Input NOR (74C02 相当) /1984
これは上无十四厂時代の製品です。

C031B = Dual 4-Input AND/2011
おそらく最近の双岭电子の製品(または、保守用のリマーク品)なんと 2011 年製です。

CH4071B/1984
上无十四厂の 4000 シリーズはプレフィクス CH です。

CH4009B = CD4009AE 相当/1987
この PDIP パッケージは双岭オリジナルで、裏側にロゴの刻印があります。

上海无线电十九厂(上无十九厂)

上海にあった工場のうち、この上海无线电十九厂では主に TTL ロジック IC の生産が行われていました。1970 年に上海元件五厂から独立されて設立された工場です。70 年代には北の北京东光、南の上无十九厂と並びたてられるほど、重要な TTL IC の生産拠点でした。

T068BC = 7422 相当/1982

T063BC = 7420 相当/1984

T065 = 7400 相当/1991
このロゴ(一九牌)は漢数字の 1 と 9 をモチーフにしています。これは保守用のリマーク品かもしれません。裏を見ると「TAIWAN」とあります。

T065BE = 7400 相当/1991
このロゴ领航牌も上无十九厂のICに見られます。

上海八三三一厂 / 上海立达电子器材厂

T332 = 7445(OC BCD-to-Decimal Decoder)/1984
T332 のピン配置は 7445 互換ですが、出力は 60V 7mA でありちょうど 74141 を弱くしたような特性です。

国营天光电工厂(国营第八七一厂) / 天水天光半导体

天光半導体は、国営第871工場がルーツとなっている企業です。ほとんどの中国半導体工場が東部に位置する中、この天光半導体は甘粛省の天水市に位置しており、 IC 製造工場としてはめずらしく中国西部にありました。現在も存続しているようで、主に軍用、通工用の TTL/ECL IC を製造しています。

CT74LS12/1982

CT74LS153

国营永光电工厂(国营第八七三厂)

貴州省凱里市に所在した永光电工厂という工場は、1966 年に設立された国営第873工場をもとにしています。CMOS および TTL ロジック IC を製造していました。現在は貴州省貴陽市に移転して、振華集団傘下の永光电子という名前になっています。永光も天光と同様、内陸部に位置する工場です。

T060BC = 7430 相当 /1980

江苏省常州半导体厂(常州半导体厂) / 常州市华诚常半微电子

江蘇省常州市の常州半導体(常半微电子)も元々は国営工場で、1966 年からの歴史を持ちます。ここは名門といった感じがいたします。比較的最近まで汎用ロジック IC を製造していたようですが、昔あったウェブページが無くなっているので会社も現存しないのでしょう。

T1000 = 7400/1990

T065AC = 7400 相当品/1992

T065BC = 7400 相当品/1985

LCB4098B = CD4098B 相当品/1984
資料がないので自信がありませんが、型番からこの工場の製品だと推測します。

南京晶体管厂 / 南京半导体器件总厂

以下のものはロゴから南京晶体管厂と推定しますが、南宁巿无线电一厂とか辽宁无线电一厂の製品かもしれません。どうも北京・上海以外は資料が乏しく…。

T072BC/1984

天津市半导体器件一厂(天津半导体器件厂)

天津半导体器件一厂は天津市最大の半導体工場で、TTL、CMOS IC などが主要産品です。天津市にはほかにも半導体工場があり、四廠では PMOS、九廠ではハイブリッド IC を製造していました。ロゴは漢字の「天」をもとにしています。この工場の IC の印字は手書きのようです。

7420B/1981

7437/1982

T065BC = 7400 相当/1982

TB7406 = 7406/1983

苏州半导体总厂 / 苏州半导体器件一厂 

苏州半导体は古くから IC を製造する半導体工場です。同工場の光半導体製品はよく見かけるのですが、特に CMOS IC は製造数の割に見かける数が少ない印象です。

C4001/1989
裏側に工場のロゴがあります。

国营八四三〇厂(明溪八四三〇厂; 福建半导体器件厂)

どれが正式名称だったのかはっきりしませんが、福建省の三明市明渓県に存在した国営八四三〇厂です。三線建設(戦争に備えて内陸部に工場を建設する計画)により僻地に建設された工場といわれています。TTL、CMOS IC などが主要産品だったようです。

T4122 = 74LS122/1982

以下は同じ工場かどうか、はっきりしません。

74LS37

74192

CD4517B

T1173AD = 74173

国营风光电工厂(都猿l四三三厂)

貴州省都猿sにあった风光电工厂は、もと国営四四三三厂 であり、主にリニア IC を生産していました。三線建設(戦争に備えて内陸部に工場を建設する計画)により僻地に建設された工場といわれています。

FX555 = NE555 相当品/1983

FX555 PDIP 版/1995
555 は TTL IC と一緒に使われることも多いので、このページに紹介しても良いでしょう。中国でも 555 はポピュラな IC で、556 や 7555(CMOS 版) もいくつかのメーカにより製造されています。

国营韶光电工厂(国营长沙四四三五厂) / 长沙韶光半导体

湖南省の長沙市に存在した国营韶光电工厂(もと国営长沙四四三五厂)です。TTL IC などが主要産品だったようです。

T063BC/1982

SG74S00/1983

SG7400/1984

T065BC = 7400 相当品/1985

T095AC = 74H00 相当品/1984

国营延河无线电厂 / 陜西西安航天部六九一厂(国营六九一厂) / 陜西骊山微电子公司

陕西省西安市に存在した国営延川无线电です。資料によって西安航天部六九一厂とありはっきりしないのですが、本稿では同一の工場とみなしています。

T1008BC = 7408/1983

C40106 = CD40106B 相当品/1984

未分類

CC4053EP = CD4053B/1991

T065BCJ = 7400 相当品/2009


中国製ロジック IC 規格概要(資料)

中国製 IC の型名付与規則は、中国の国家標準で決められています。古い規格では以下のような型番構成となっています。

古い型番構成 (1977- ?)

T    065 B   D
[1] [2]  [3] [4]
[1] 種類 T: TTL / H: HTL / E: ECL / I: I2L / P: PMOS / F: リニアアンプ など
[2] 型番数字(3桁)
[3] 回路規格
[4] 外形 A: Flatpack / C: 白色 CerDIP / D: PDIP / E: 黒色 CDIP など

新しい型番構成

C    C   4001 C    P
[1] [2] [3]    [4] [5]
[1] 国家標準表示 "C" 1文字
[2] 種類 T: TTL / C: CMOS / E: ECL / F: リニアアンプ / D: オーディオ・ビデオ関係 など
[3] 型番数字
[4] 温度範囲 C: 0-70℃ / E: -40 - 85 ℃
[5] 外形 D: CDIP / P: PDIP など 

ただし、実際の製品を見る限り、あまりこの法則通りにはなっていないようです。
ちなみに 1977 年以前はどうしていたかというと、各地域で独自の型番の IC を製造していました。(大抵の場合、頭文字が工場のイニシャル)

TTL シリーズ

T000 シリーズ

初期の TTL シリーズで、TI の SN74N 相当品、74L、74H 相当品が混ざっているようです。ピンアサインや電気的特性が一部異なるので、「互換品」ではありません。型番も「ハウスナンバ」です。中には、もとの 74 シリーズにない機能のものまで存在します。

参照した資料には、1977 年 (?) 以降は以下のシリーズが存在するとあります。しかしながら、この T000 シリーズ型番でしばらく製造が続けられていたようです。

T1000 シリーズ

TI の SN74N 互換品です。、品番は TI 製品に準じる(たとえば CT1074CP = SN7474N)ようです。

T2000 シリーズ

74H シリーズ互換品です。

T3000 シリーズ

74S シリーズ互換品です。

T4000 シリーズ

74LS と同様の、ローパワー・ショットキー・シリーズです。つまり、消費電力は T1000 シリーズの 1/5 で、動作速度は T1000 シリーズと同等かやや高速になっています。

CT74 CT74LS etc.

1982 年 (?) に国内の規格が変更され、74 シリーズ型番表記をするようになります。(たとえば CT7474CP = SN7474N)

CMOS シリーズ

C000 シリーズ

最初のシリーズで、CMOS 4000 シリーズを参考にしていますが、電源電圧範囲が 7-15 V となっており、基本的に 74 シリーズ互換のピン配置となっています。型番もハウスナンバです。

CC4000 シリーズ

CMOS 4000B / 4500B シリーズの互換品です。

CC74HC etc.

CMOS 74HC シリーズの互換品です。

References